メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン(S204) '08 [メルセデス・ベンツ]
【メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン】
エレガンス、アバンギャルドという2つの顔を持ったW204型Cクラス。
セダン同様、ステーションワゴン(S204)も7年ぶりにモデルチェンジした。1997年に発表された初代Cクラス ステーションワゴン(S202)から数えて3代目となるモデルである。
カタログは全57ページ。
2008年から「星はいつでも上で輝く」をテーマに、メルセデスのブランドアイデンティティが刷新され、カタログもシルバーベースの新デザインのものが採用されたが、ステーションワゴン(S204)のカタログはデビュー時から新デザインとなっており、セダン(W204)と違って旧デザインのカタログは存在しない。
○エクステリア
・フロントビュー(AVANTGARDE)
基本的にフロントのデザインはセダンと共通。大径のスリーポインテッドスターを中心に配したスポーツグリルとクロームラインが添えられた楕円形状のフォグランプがアバンギャルドであることを主張する。装備面ではステアリングの角度と車速に応じてヘッドライトの照射軸を回転させるアクティブライトシステムがアバンギャルド独自の装備だ。
・フロントビュー(ELEGANCE)
伝統的なフロントグリルとボンネット上のマスコット、そしてクロームラインが付かない楕円形状のフォグランプなどがエレガンスとアバンギャルドの相違点。基本的には同じ車なのだが、グリルが違うだけで受ける印象が全然違ってくるのが、デザインの面白いところである。
・フロントビュー(C200 KOMPRESSOR)
本国にはエレガンス、アバンギャルドに加え、クラシック(CLASSIC)と呼ばれるベースグレードがあるが、Cクラス ステーションワゴンのデビューに伴い、セダン、ワゴン共に日本にも導入された。日本仕様はC200 KOMPRESSORのみで、クラシックの名称は付かずに名称は「C200 KOMPRESSOR」となっている。フロントデザインはエレガンスに準じたものだが、サイドにクロームラインがつかないなど、差別化が測られている。
・リアビュー
流れるようなサイドウィンドウのアーチラインが美しい。エグゾーストはC200 KOMPRESSORがシングルなのに対して、C250はツインとなっている。ちなみにステーションワゴンはドイツ本国ではT-modell、イギリスではエステートと呼ばれ、国によって呼び方が異なる。写真はC200コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド。
・サイドビュー
先代モデル(S203)に比べると、リアゲートがより立っていて、現行モデルのS204がデザインよりも実用性を重視したことがわかる。写真はパラジウムシルバーのC250 エレガンス。このページカットの背景はセダン(W204)のカタログでも使用されている。
こちらはセダンのカタログのカット。このシーンは合成で作られたものなのだろうか?
○インテリア
・エレガンス
明るいウォールナットウッドパネルが印象的なエレガンス。基本的なインテリアデザインはエレガンスもアバンギャルドも共通となっており、トリムやシート素材で差別化が測られている。ナビゲーションシステムのディスプレイは、先代モデル(S203)ではセンターコンソールにあったものが、現行モデル(S204)ではダッシュボード上部に移されており、視認性が向上している。
・アバンギャルド
ブラックバードアイメープルウッドやチタニウムシルバーのメーターパネルが精悍な印象を醸し出すアバンギャルドの室内。ファブリックと人工皮革で構成されるレザーツインシートが標準装備となっている。メモリー付きパワーシートはC250で標準装備となっており、C200KOMPRESSORではメモリー無しの4ウェイパワーシートとなっている。
・C200 KOMPRESSOR
クラシック仕様となるC200 KOMPRESSORはウッドに代えてピアノラッカー調のトリムとなる。後席のリーディングライトや乗降用ライトの設定がない以外はほとんどエレガンスと変わらない。
ボディカラーやシートカラーは10年前に比べると、日本仕様でもだいぶバリエーションが増えてきたが、トリムとなるとはCクラスにおいてはグレード毎に決まっている。本国ではクラシックでもウォールナットウッドを選択できるし、エレガンスはウォールナットウッドに加えてユーカリウッドが、アバンギャルドではブラックバードアイメープルウッドに加えてアルミニウムトリムまで選択できる。これからはトリムのバリエーションも増えてくると、より選ぶ楽しさが増えるのではないか。
・参考 【本国のアバンギャルドの一例】
アルミニウムトリムにコニャックブラウンのレザー。キーレスゴー対応車。
○アバンギャルドSパッケージ
C200コンプレッサー アバンギャルドとC250アバンギャルドには、AMGスタイリングパッケージやAMG 6ツインスポークアルミホイール、スポーツシートやパドルシフトなどが採用されたアバンギャルドSパッケージが用意される。フロントスポイラーやグリルはC63 AMGのものとは異なる。フォグランプが楕円形ではなく丸型なので、アバンギャルドとの見分けも容易だ。
○パワートレイン
日本仕様のCクラス ステーションワゴンには2種類のパワートレインが用意されている(AMGは除く)。
・2.5リッターDOHC V型6気筒エンジン
C250に搭載されるのは最高出力204psを発生する2.5リッターV6エンジンである。組み合わされるミッションは7速A/Tの7Gトロニック。6気筒だけあって直4に比べるとなめらかなフィーリングが得られる。なお、セダン(W204)に設定されている3.0リッターエンジンはステーションワゴン(S204)には設定されていない。ちなみにC250は本国ではC230と呼ばれる。
・スーパーチャージャー付 1.8リッターDOHC 直列4気筒エンジン
C200コンプレッサーには、ルーツ式のスーパーチャージャーを備えた最高出力184psを発生する1.8リッター直4エンジンが搭載される。Cクラスが先代のW203型からW204型にスイッチするのに合わせて、ミッションも7Gトロニックが組合せが実現するのでは、という憶測もあったが、依然として4気筒車には5速A/Tが組み合わされる。
・本国のラインナップ
日本仕様ではAMGを除くと、Cクラス ステーションワゴンはC200 KOMPRESSORとC250の2本立てとなっているが、本国では幅広いバリエーションを誇っている。
ディーゼルは2種類の2.1リッター直4エンジンを搭載するC200 CDI(136ps)とC220 CDI(170ps)、そして3.0リッターV6エンジンを搭載するC320 CDI(224ps)とC320 CDI 4MATIC(224ps)が用意される。
ガソリンモデルは4気筒車が、2種類のスーパーチャージャー付1.8リッター直4エンジンを搭載する
C180 KOMPRESSOR(156ps)とC200 KOMPRESSOR(184ps)、V6エンジン車は2.5リッターのC230(204ps)、3.0リッターのC280(231ps)、3.5リッターのC350(272ps)が用意されている。
こうしてみると、排気量と車名が一致するのはC180 KOMPRESSORとC350だけである。2008年6月現在、ステーションワゴンの4MATICはガソリンエンジン車には用意されていない。セダン(W204)でC280とC350に4MATICが用意されていることを考えると、近々、ステーションワゴン(S204)にも追加されるものと考えられる。
余談ではあるが、本国ではC180 KOMPRESSORの排気量を1.8リッターから1.6リッターにダウンサイジングした上、ボディの軽量化を測り、低燃費を目指したC180 KOMPRESSOR BlueEFFICIENCYやディーゼルエンジンのC200 CDI BlueEFFICIENCYがセダン(W204)に設定されている。日本に入ってくるかどうかは別としてステーションワゴン(S204)にも設定されるのかどうか、非常に興味深いところである。
○ユーティリティー
先代モデル(S203)に比べてボディサイズが全長50mm、ホイールベースが45mm延長しただけあって、現行モデル(S204)のラゲッジスペースは、5名乗車時で450リットル(従来モデルは430リットル)、2名乗車時では最大1,465リットル(従来モデルは1314リットル)を確保している。後席は分割可倒式を採用している為に、用途に応じて、フロアを自由にアレンジすることが出来る。トランク容量の測定方法はVDA方式。
○テクノロジー
・アジリティコントロール
W204型Cクラスのキーワードの一つとなっている「アジリティコントロール」がステーションワゴンにも採用される。通常走行ではしなやかな乗り心地を提供しつつ、ハードなコーナリングで一定以上の負荷がかかった場合には、瞬時に減衰力を高める油圧式セレクティブダンピングシステムを備えるサスペンションと前モデルに比べ12%向上させた高剛性ボディ等によって、快適性と俊敏性の両立を狙ったものとなっている。
・セーフティー
安全性に関しては、メルセデス・ベンツ独自の安全コンセプト、「プロセーフ」が採用されている。事故を未然に防ぐESPなどのデバイス、危険な状況を察知する「プレセーフ」、事故時の負担を軽減するエアバッグなどの「パッシブセーフ」、事故後の安全確保の「ポストセーフ」から構成されている。
・イージーエントリー&メモリー付パワーシート
C250及びC63 AMGにはイグニッションキーを抜くとステアリングが上に移動して、乗降性をサポートするイージーエントリーや体格に合わせポジションを設定し、メモリーに保存できるメモリー付パワーシートが設定されている。
・視認性
サイドウィンカー一体型のドアミラーにはヒーターを内蔵することで、ミラー面が曇るのを防ぎ、視認性の向上に寄与している。リアコンビネーションランプのウィンカーは高輝度のLED(※)を採用することで視認性だけでなく、耐久性にも優れたものとなっている。
※C200コンプレッサーにはバイキセノンヘッドライト等とのセットオプションとなっている。
・EASY-PACK自動開閉テールゲート
Eクラス ステーションワゴン(S211)などに採用される自動でテールゲートを開閉できるEASY-PACK自動開閉テールゲートはCクラス ステーションワゴンではC63 AMGのみに採用される。
【メルセデス・ベンツ C63 AMG STATIONWAGON 】
2008年にメルセデスのブランドアイデンティティが刷新されたことに伴い、カタログなどのデザインが変更を受けたことで、以前シルバーベースだったAMGのページは、ブラックベースのものに変更となっている。
○エクステリア
特徴的な丸型フォグランプとエアインテークを備える専用フロントスポイラー、ボンネットのパワードーム、ダイナミックなオーバーフェンダーによりC63 AMGのエクステリアはノーマルのCクラスとは一線を画すものとなっている。グリルは一見、アバンギャルドのものを基調にしているように見えるが、クロームの縁取りと2本フィンの入ったC63 AMG専用デザインである。
AMGデュアルツインクロームエグゾーストエンドが印象的なC63 AMG ステーションワゴンのリアビュー。C63 AMGセダン同様、3ステージESPを採用しており、通常の「ESP ON」モード、限界領域を高めた「ESP SPORT」モード、そしてESPを作動させない「ESP OFF」モードから、走りに応じたモードを選べる。「ESP OFF」モードはブレーキを踏むことで解除され、安全性も考慮されている。
○インテリア
ボトムフラット型のステアリングやヘッドレスト一体型のスポーツシート、アルミニウムのパドルシフトなど専用装備が採用されたC63 AMGのインテリア。パドルシフトは自動スロットルブリッピング機能をもつAMGスピードシフトプラス付きの7Gトロニックと相まってスポーティーな走りを生み出す。
○パワーユニット
・AMG製エンジン
C63 AMGに搭載されるのは、AMGによって開発され"One man-one engine"の主義に従い、マイスターの手により1機ずつ手作業で仕上げられた6.2リッターDOHC V型8気筒エンジン。現行のAMGラインナップのほとんど全てに搭載されるAMGの主力エンジンだが、SクラスやEクラスが500psを超えているのに対して、C63 AMGでは排気系の取り回しから最高出力457ps/6,800rpmを発生するものとなっている。それでもパワーウェイト・レシオは3.8kg/psを誇り、第一級のスポーツセダンに恥じない動力性能となっている。
・AMG強化ブレーキシステム
457psの大パワーを受け止める為に、C63 AMGのフロントブレーキには360mm径のドリルドベンチレーテッドディスクブレーキと6ピストンキャリパーが、リアには330mm径のドリルドベンチレーテッドディスクブレーキと4ピストンキャリパーが装着される。
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【メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン(S204) '08】
■C200コンプレッサー ステーションワゴン
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C200コンプレッサー ステーションワゴン エレガンス
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C200コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C250 ステーションワゴン エレガンス
車両形式:DBA-204252
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHC V型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6,100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C250 ステーションワゴン アバンギャルド
車両形式:DBA-204252
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHC V型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6,100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C63 AMG ステーションワゴン
車両形式:CBA-204277
エンジン形式:156
エンジン種類:DOHC V型8気筒
総排気量(cc):6,208
ボアx ストローク(mm):102.2×94.6
最高出力PS/rpm:457/6,800
最大トルク kg・m/rpm:61.2/5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:AMGスピードシフトプラス付き7Gトロニック(電子制御7速A/T)
○ボディカラー&シートマテリアル
■ボディカラー
ファイアオパール(590)
カルサイトホワイト(650)
オブシディアンブラック(197)
ぺリクレースグリーン(300)
タンザナイトブルー(359)
カーネリアンレッド(544)
キューバナイトシルバー(723)
テノライトグレー(755)
イリジウムシルバー(775)
パラジウムシルバー(792)
サニディンベージュ(798)
■シートマテリアル&トリム
●C200コンプレッサー
トリム:ピアノラッカー調
シート素材:ファブリック
シートカラー:ブラック(001)
●エレガンス
トリム:ウォールナットウッド
シート素材:ファブリック(標準)/本革(オプション)
シートカラー:ブラック(401/201)/カシミヤベージュ(404/204)/リーフグレー(408/208)
※ カッコ内のカラーコードは左がファブリック、右が本革。
●アバンギャルド
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:レザーツイン
シートカラー:ブラック(701)/リーフグレー(708)
●アバンギャルドS パッケージ
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:本革
シートカラー:ブラック(201)/リーフグレー(208)
●C63 AMG
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:本革(ナッパレザー)
シートカラー:ブラック(201)/サハラベージュ(205)/リーフグレー(208)
参照:メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン カタログ(2008年4月版)
車の買取査定などのお役立ちリンク集が出来ました。
エレガンス、アバンギャルドという2つの顔を持ったW204型Cクラス。
セダン同様、ステーションワゴン(S204)も7年ぶりにモデルチェンジした。1997年に発表された初代Cクラス ステーションワゴン(S202)から数えて3代目となるモデルである。
カタログは全57ページ。
2008年から「星はいつでも上で輝く」をテーマに、メルセデスのブランドアイデンティティが刷新され、カタログもシルバーベースの新デザインのものが採用されたが、ステーションワゴン(S204)のカタログはデビュー時から新デザインとなっており、セダン(W204)と違って旧デザインのカタログは存在しない。
○エクステリア
・フロントビュー(AVANTGARDE)
基本的にフロントのデザインはセダンと共通。大径のスリーポインテッドスターを中心に配したスポーツグリルとクロームラインが添えられた楕円形状のフォグランプがアバンギャルドであることを主張する。装備面ではステアリングの角度と車速に応じてヘッドライトの照射軸を回転させるアクティブライトシステムがアバンギャルド独自の装備だ。
・フロントビュー(ELEGANCE)
伝統的なフロントグリルとボンネット上のマスコット、そしてクロームラインが付かない楕円形状のフォグランプなどがエレガンスとアバンギャルドの相違点。基本的には同じ車なのだが、グリルが違うだけで受ける印象が全然違ってくるのが、デザインの面白いところである。
・フロントビュー(C200 KOMPRESSOR)
本国にはエレガンス、アバンギャルドに加え、クラシック(CLASSIC)と呼ばれるベースグレードがあるが、Cクラス ステーションワゴンのデビューに伴い、セダン、ワゴン共に日本にも導入された。日本仕様はC200 KOMPRESSORのみで、クラシックの名称は付かずに名称は「C200 KOMPRESSOR」となっている。フロントデザインはエレガンスに準じたものだが、サイドにクロームラインがつかないなど、差別化が測られている。
・リアビュー
流れるようなサイドウィンドウのアーチラインが美しい。エグゾーストはC200 KOMPRESSORがシングルなのに対して、C250はツインとなっている。ちなみにステーションワゴンはドイツ本国ではT-modell、イギリスではエステートと呼ばれ、国によって呼び方が異なる。写真はC200コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド。
・サイドビュー
先代モデル(S203)に比べると、リアゲートがより立っていて、現行モデルのS204がデザインよりも実用性を重視したことがわかる。写真はパラジウムシルバーのC250 エレガンス。このページカットの背景はセダン(W204)のカタログでも使用されている。
こちらはセダンのカタログのカット。このシーンは合成で作られたものなのだろうか?
○インテリア
・エレガンス
明るいウォールナットウッドパネルが印象的なエレガンス。基本的なインテリアデザインはエレガンスもアバンギャルドも共通となっており、トリムやシート素材で差別化が測られている。ナビゲーションシステムのディスプレイは、先代モデル(S203)ではセンターコンソールにあったものが、現行モデル(S204)ではダッシュボード上部に移されており、視認性が向上している。
・アバンギャルド
ブラックバードアイメープルウッドやチタニウムシルバーのメーターパネルが精悍な印象を醸し出すアバンギャルドの室内。ファブリックと人工皮革で構成されるレザーツインシートが標準装備となっている。メモリー付きパワーシートはC250で標準装備となっており、C200KOMPRESSORではメモリー無しの4ウェイパワーシートとなっている。
・C200 KOMPRESSOR
クラシック仕様となるC200 KOMPRESSORはウッドに代えてピアノラッカー調のトリムとなる。後席のリーディングライトや乗降用ライトの設定がない以外はほとんどエレガンスと変わらない。
ボディカラーやシートカラーは10年前に比べると、日本仕様でもだいぶバリエーションが増えてきたが、トリムとなるとはCクラスにおいてはグレード毎に決まっている。本国ではクラシックでもウォールナットウッドを選択できるし、エレガンスはウォールナットウッドに加えてユーカリウッドが、アバンギャルドではブラックバードアイメープルウッドに加えてアルミニウムトリムまで選択できる。これからはトリムのバリエーションも増えてくると、より選ぶ楽しさが増えるのではないか。
・参考 【本国のアバンギャルドの一例】
アルミニウムトリムにコニャックブラウンのレザー。キーレスゴー対応車。
○アバンギャルドSパッケージ
C200コンプレッサー アバンギャルドとC250アバンギャルドには、AMGスタイリングパッケージやAMG 6ツインスポークアルミホイール、スポーツシートやパドルシフトなどが採用されたアバンギャルドSパッケージが用意される。フロントスポイラーやグリルはC63 AMGのものとは異なる。フォグランプが楕円形ではなく丸型なので、アバンギャルドとの見分けも容易だ。
○パワートレイン
日本仕様のCクラス ステーションワゴンには2種類のパワートレインが用意されている(AMGは除く)。
・2.5リッターDOHC V型6気筒エンジン
C250に搭載されるのは最高出力204psを発生する2.5リッターV6エンジンである。組み合わされるミッションは7速A/Tの7Gトロニック。6気筒だけあって直4に比べるとなめらかなフィーリングが得られる。なお、セダン(W204)に設定されている3.0リッターエンジンはステーションワゴン(S204)には設定されていない。ちなみにC250は本国ではC230と呼ばれる。
・スーパーチャージャー付 1.8リッターDOHC 直列4気筒エンジン
C200コンプレッサーには、ルーツ式のスーパーチャージャーを備えた最高出力184psを発生する1.8リッター直4エンジンが搭載される。Cクラスが先代のW203型からW204型にスイッチするのに合わせて、ミッションも7Gトロニックが組合せが実現するのでは、という憶測もあったが、依然として4気筒車には5速A/Tが組み合わされる。
・本国のラインナップ
日本仕様ではAMGを除くと、Cクラス ステーションワゴンはC200 KOMPRESSORとC250の2本立てとなっているが、本国では幅広いバリエーションを誇っている。
ディーゼルは2種類の2.1リッター直4エンジンを搭載するC200 CDI(136ps)とC220 CDI(170ps)、そして3.0リッターV6エンジンを搭載するC320 CDI(224ps)とC320 CDI 4MATIC(224ps)が用意される。
ガソリンモデルは4気筒車が、2種類のスーパーチャージャー付1.8リッター直4エンジンを搭載する
C180 KOMPRESSOR(156ps)とC200 KOMPRESSOR(184ps)、V6エンジン車は2.5リッターのC230(204ps)、3.0リッターのC280(231ps)、3.5リッターのC350(272ps)が用意されている。
こうしてみると、排気量と車名が一致するのはC180 KOMPRESSORとC350だけである。2008年6月現在、ステーションワゴンの4MATICはガソリンエンジン車には用意されていない。セダン(W204)でC280とC350に4MATICが用意されていることを考えると、近々、ステーションワゴン(S204)にも追加されるものと考えられる。
余談ではあるが、本国ではC180 KOMPRESSORの排気量を1.8リッターから1.6リッターにダウンサイジングした上、ボディの軽量化を測り、低燃費を目指したC180 KOMPRESSOR BlueEFFICIENCYやディーゼルエンジンのC200 CDI BlueEFFICIENCYがセダン(W204)に設定されている。日本に入ってくるかどうかは別としてステーションワゴン(S204)にも設定されるのかどうか、非常に興味深いところである。
○ユーティリティー
先代モデル(S203)に比べてボディサイズが全長50mm、ホイールベースが45mm延長しただけあって、現行モデル(S204)のラゲッジスペースは、5名乗車時で450リットル(従来モデルは430リットル)、2名乗車時では最大1,465リットル(従来モデルは1314リットル)を確保している。後席は分割可倒式を採用している為に、用途に応じて、フロアを自由にアレンジすることが出来る。トランク容量の測定方法はVDA方式。
○テクノロジー
・アジリティコントロール
W204型Cクラスのキーワードの一つとなっている「アジリティコントロール」がステーションワゴンにも採用される。通常走行ではしなやかな乗り心地を提供しつつ、ハードなコーナリングで一定以上の負荷がかかった場合には、瞬時に減衰力を高める油圧式セレクティブダンピングシステムを備えるサスペンションと前モデルに比べ12%向上させた高剛性ボディ等によって、快適性と俊敏性の両立を狙ったものとなっている。
・セーフティー
安全性に関しては、メルセデス・ベンツ独自の安全コンセプト、「プロセーフ」が採用されている。事故を未然に防ぐESPなどのデバイス、危険な状況を察知する「プレセーフ」、事故時の負担を軽減するエアバッグなどの「パッシブセーフ」、事故後の安全確保の「ポストセーフ」から構成されている。
・イージーエントリー&メモリー付パワーシート
C250及びC63 AMGにはイグニッションキーを抜くとステアリングが上に移動して、乗降性をサポートするイージーエントリーや体格に合わせポジションを設定し、メモリーに保存できるメモリー付パワーシートが設定されている。
・視認性
サイドウィンカー一体型のドアミラーにはヒーターを内蔵することで、ミラー面が曇るのを防ぎ、視認性の向上に寄与している。リアコンビネーションランプのウィンカーは高輝度のLED(※)を採用することで視認性だけでなく、耐久性にも優れたものとなっている。
※C200コンプレッサーにはバイキセノンヘッドライト等とのセットオプションとなっている。
・EASY-PACK自動開閉テールゲート
Eクラス ステーションワゴン(S211)などに採用される自動でテールゲートを開閉できるEASY-PACK自動開閉テールゲートはCクラス ステーションワゴンではC63 AMGのみに採用される。
【メルセデス・ベンツ C63 AMG STATIONWAGON 】
2008年にメルセデスのブランドアイデンティティが刷新されたことに伴い、カタログなどのデザインが変更を受けたことで、以前シルバーベースだったAMGのページは、ブラックベースのものに変更となっている。
○エクステリア
特徴的な丸型フォグランプとエアインテークを備える専用フロントスポイラー、ボンネットのパワードーム、ダイナミックなオーバーフェンダーによりC63 AMGのエクステリアはノーマルのCクラスとは一線を画すものとなっている。グリルは一見、アバンギャルドのものを基調にしているように見えるが、クロームの縁取りと2本フィンの入ったC63 AMG専用デザインである。
AMGデュアルツインクロームエグゾーストエンドが印象的なC63 AMG ステーションワゴンのリアビュー。C63 AMGセダン同様、3ステージESPを採用しており、通常の「ESP ON」モード、限界領域を高めた「ESP SPORT」モード、そしてESPを作動させない「ESP OFF」モードから、走りに応じたモードを選べる。「ESP OFF」モードはブレーキを踏むことで解除され、安全性も考慮されている。
○インテリア
ボトムフラット型のステアリングやヘッドレスト一体型のスポーツシート、アルミニウムのパドルシフトなど専用装備が採用されたC63 AMGのインテリア。パドルシフトは自動スロットルブリッピング機能をもつAMGスピードシフトプラス付きの7Gトロニックと相まってスポーティーな走りを生み出す。
○パワーユニット
・AMG製エンジン
C63 AMGに搭載されるのは、AMGによって開発され"One man-one engine"の主義に従い、マイスターの手により1機ずつ手作業で仕上げられた6.2リッターDOHC V型8気筒エンジン。現行のAMGラインナップのほとんど全てに搭載されるAMGの主力エンジンだが、SクラスやEクラスが500psを超えているのに対して、C63 AMGでは排気系の取り回しから最高出力457ps/6,800rpmを発生するものとなっている。それでもパワーウェイト・レシオは3.8kg/psを誇り、第一級のスポーツセダンに恥じない動力性能となっている。
・AMG強化ブレーキシステム
457psの大パワーを受け止める為に、C63 AMGのフロントブレーキには360mm径のドリルドベンチレーテッドディスクブレーキと6ピストンキャリパーが、リアには330mm径のドリルドベンチレーテッドディスクブレーキと4ピストンキャリパーが装着される。
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【メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン(S204) '08】
■C200コンプレッサー ステーションワゴン
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C200コンプレッサー ステーションワゴン エレガンス
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C200コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド
車両形式:DBA-204241
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC 直列4気筒 スーパーチャージャー付き
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5,500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C250 ステーションワゴン エレガンス
車両形式:DBA-204252
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHC V型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6,100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C250 ステーションワゴン アバンギャルド
車両形式:DBA-204252
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHC V型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6,100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C63 AMG ステーションワゴン
車両形式:CBA-204277
エンジン形式:156
エンジン種類:DOHC V型8気筒
総排気量(cc):6,208
ボアx ストローク(mm):102.2×94.6
最高出力PS/rpm:457/6,800
最大トルク kg・m/rpm:61.2/5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:AMGスピードシフトプラス付き7Gトロニック(電子制御7速A/T)
○ボディカラー&シートマテリアル
■ボディカラー
ファイアオパール(590)
カルサイトホワイト(650)
オブシディアンブラック(197)
ぺリクレースグリーン(300)
タンザナイトブルー(359)
カーネリアンレッド(544)
キューバナイトシルバー(723)
テノライトグレー(755)
イリジウムシルバー(775)
パラジウムシルバー(792)
サニディンベージュ(798)
■シートマテリアル&トリム
●C200コンプレッサー
トリム:ピアノラッカー調
シート素材:ファブリック
シートカラー:ブラック(001)
●エレガンス
トリム:ウォールナットウッド
シート素材:ファブリック(標準)/本革(オプション)
シートカラー:ブラック(401/201)/カシミヤベージュ(404/204)/リーフグレー(408/208)
※ カッコ内のカラーコードは左がファブリック、右が本革。
●アバンギャルド
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:レザーツイン
シートカラー:ブラック(701)/リーフグレー(708)
●アバンギャルドS パッケージ
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:本革
シートカラー:ブラック(201)/リーフグレー(208)
●C63 AMG
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:本革(ナッパレザー)
シートカラー:ブラック(201)/サハラベージュ(205)/リーフグレー(208)
参照:メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン カタログ(2008年4月版)
車の買取査定などのお役立ちリンク集が出来ました。
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