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マセラティ クワトロポルテ '06 [マセラティ]

【マセラティ クワトロポルテ 】

クワトロポルテはメルセデスSクラスやBMW7シリーズと同じFセグメントに属しながらも、デザインやキャラクターでは間違いなく同セグメントの中で異彩を放っている。

本カタログは全46ページ、本のようにブックカバーが付いており、また使われている紙の質も高く、高級車に相応しいものとなっている。


表紙は06モデルのクワトロポルテ、クワトロポルテ スポーツGT、クワトロポルテ エグゼクティブGTが飾っているが、よく見ると、地面がマセラティのトライデントのグリルになっており、こんな洒落っ気がイタリア車らしくて、私は大好きである。

尚、カタログの裏表紙にはマセラティ日本総代理店であるコーンズのロゴが印刷されている。シールではなく、印刷というのが一体感があって好感がもてる。

ちなみにクワトロポルテとは、イタリア語で4ドアという意味である。

単純なネーミングに思えるが、カッコよく聞こえるのはイタリア語だからだろうか?

「トヨタ・4ドア」なんていうクルマが日本にあったとしても、車名をカッコいいと感じる人は少ないだろう…

 

○エクステリア

他のクルマと間違えることのない独特の個性的なデザインである。
クルマというより芸術作品のようである。

流麗なボディラインとパワフルかつ、ある意味、動物的なフロントマスクには、威厳と優雅さが同居しているように思える。

クワトロポルテは代々、ベルトーネやジウジアーロ、ガンディーニといった著名なデザイナーが手がけてきた。クルマのデザインに詳しい人なら一度は耳にしたことがあるだろう。

日本で2004年に販売開始された5代目クワトロポルテのデザインは名匠ピニンファリーナが担当しているが、そのデザイナーが日本人であることは、あまり知られていない。

デザイナーは山形県出身のケン奥山氏で、ピニンファリーナでは、他にエンツォ・フェラーリやフェラーリ612スカリエッティを担当している。

クワトロポルテ、クワトロポルテ スポーツGT、クワトロポルテ エグゼクティブGTでは、それぞれエクステリアも差別化が測られており、バッジやホイール、グリルのデザインなどが異なる。


フロントグリルはクワトロポルテが横格子のものを、スポーツGTがポリッシュメッシュ、エグゼクティブGTはブラックメッシュグリルを装備している。

リアデザインも左右4本出しのマフラーで力強い

 

○インテリア

インテリアもマセラティならではの優美な世界が広がっているが、そのほとんどが贅沢な手作業で仕上げられる。センターパネル上部には、マセラティ伝統のアーモンド形時計も配される。

なおシートに使われるレザーは1912年に設立され、その10年後にはイタリア国王御用達となるなど、数々の名声を得ているイタリアの高級家具メーカー「ポルトローナ・フラウ」製のものである。

インテリアトリムもローズウッド、バーウォールナット、マホガニー、チタン仕上げ、ブラックピアノ仕上げなど様々なものが用意され上質なインテリア空間の創造に一役買っている。


なお、スポーツGTはカーボントリムが装備され、スポーツステアリングやアルミニウムペダルなどの装備と相まってスポーツ性の高いものとなっている。

エグゼクティブGTにはウッドステアリングホイールの他に折畳み式リアテーブルやリアクライメートコントロールなどが装備されエグゼクティブの名に相応しいものとなっている。

○エンジン・ミッション

クワトロポルテはしばしば「4ドアのフェラーリ」であると形容される。

これはクワトロポルテが最高出力401PSを発生するフェラーリ製4.2リッター、90度V型8気筒エンジンを搭載していることに起因している。

当然、排気音もフェラーリを彷彿させる官能的なサウンドであり、ドイツやイギリスの同クラスのサルーンとは明らかに一線を画している。

ちなみに過去にもフェラーリ製エンジンを搭載したサルーンは存在する。
1986年に発表されたランチア、テーマ8・32はフェラーリ308クアトロヴァルヴォレ用のV8が搭載され、エンジンには「LANCIA by Ferrari」と書かれたプレートが誇らしげに貼られていた。

さて次はミッションの話に移ろう。

クワトロポルテは6速電子制御のMDS(マセラティデュオセレクト)トランスミッションを搭載している。

これはわかりやすく言うと、コンピュータで制御されたクラッチを持つ2ペダルマニュアルで、基本がマニュアルボックスの為に、レスポンスの良いスムーズなシフトチェンジが行えるのが特徴である。変速はステアリングの裏側に装備されたパドルシフトで行う。

もちろんオートマチックモードや坂道発進の際に車両が後退することを防ぐビルボード機能もある為に、上り坂での発進もスムーズに行える。

ただし純粋なオートマチックではない為に、少しばかり慣れが必要かもしれない。
例えばオートマチックモードでは自動でシフトアップ/ダウンをしてくれるが、アクセルを踏み続けている場合、クラッチが自動で切れても、アクセルが抜けない為に、クラッチが繋がると同時に一瞬、急加速のような感じになる。
コツさえ掴めば何と言うことはないが、純粋にイージードライブを楽しみたいのであれば、2007年に追加されたトルクコンバーター式のZF製のオートマチックモデルをチョイスするのもありかもしれない。

今回紹介するのは2006年版カタログがメインなので、オートマチックモデルに関しては割愛させていただくが、2008年版カタログを紹介するときにまた話そう。

デュオセレクトモデルならではの魅力としてはトランスアクスル方式を採用していることが挙げられる。

エンジンをフロントアクスル後方にマウントし、ギアボックスとディファレンシャルをユニット化して、リアアクスルに搭載するトランスアクスル方式を採用したことで、フロントが軽くなりコーナリング性能が向上している。
トランスアクスルはスポーツカーではよく用いられるレイアウトだが、このクラスのサルーンに採用されるのは珍しいと言えるだろう。

 

○カラーバリエーション

クワトロポルテは、エクステリアでは14種類以上のカラーが、インテリアでは10種類以上のカラーが選べるが、さらにカスタムメイド(ス ミズーラ)を基本コンセプトとした「オフィッツィーネ アルフィエーリ マセラティ プログラム」が用意されている。

これは豊富なエクステリアカラーに加え、10種類以上のインテリア、ダッシュボード、ステアリングホイールカラー、3色から選べるルーフライニングカラー、13色もあるステッチカラーに各種ウッドを組合せ、世界でたった1台のクワトロポルテを創ることの出来るプログラムである。その組合せは400万通りを超える。


また既存の色では満足できないオーナーには、スペシャルオーダーに対応する為の、パーソナリゼーションプログラムも用意されている。

技術上、品質上、法規上の要件を満たしている限り、オーナーのいかなるオーダーにも柔軟に応えてくれる。
自分ならではのリクエストカラーを創ることも可能だ。

 

○簡易カタログ


 本カタログとは別に簡易カタログもある。
 内容は本カタログをコンパクトにまとめたもの
 簡易とはいっても16ページある。

◆◆◆◆◆◆◆◆データベース◆◆◆◆◆◆◆◆

【マセラティ クワトロポルテ】

■クワトロポルテ
 クワトロポルテ スポーツGT
 クワトロポルテ エグゼクティブGT

エンジン種類:90度V型8気筒DOHC4バルブ
総排気量(cc):4,244
ボアx ストローク(mm):92×79.8
最高出力PS/rpm:401/7250
最大トルク kg・m/rpm:45.0/4,750
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:6速セミAT(マセラティデュオセレクト)

●ボディカラーデータ

ビアンコ・エルドラド
グリージョ・トゥーリング
グリージョ・ヌヴォラーリ
グリージョ・アルフィエリ
グリージョ・パラディオ
アルジェト・ルーナ
ブル・セブリング
ブル・ネットゥーノ
ブル・マラゴ
ヴェルデ・グッドウッド
アクアマリーナ
ボルドー・ポンテヴェッキョ
ネロ
ネロ・カルボニオ

●インテリア

・シート素材:ポルトローナ・フラウレザー

・シートカラー
 ネロ
 グリージョ・メディオ
 グリージョ・キアーロ
 ブル・メディオ
 ブル・ネイヴィー
 ボルドー
 アヴォリオ
 ベージュ
 クオイオ
 クオイオ・セッラ

●トリム

ローズウッド[標準]
ブライアー(バーウォールナット)ウッド[オプション]
マホガニー[オプション]
チタンカラー仕上げ[無料オプション]
ブラックピアノ[オプション]

参照:マセラティ クワトロポルテカタログ(2006年10月版)

参照:マセラティ クワトロポルテ簡易カタログ(2006年10月版)



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