メルセデス・ベンツ Cクラス(W204) '07 [メルセデス・ベンツ]
【メルセデスベンツCクラス】
カタログはA4横サイズで49ページ。
環境保護の為に再生紙を使用しており、カタログにもメルセデスの企業姿勢がよく表れている。
メルセデスの4ドアセダンは大まかに分けると、Sクラス(大)、Eクラス(中)、Cクラス(小)となるが、Cクラスは比較的小さい4ドアセダンにあたる。
小さいといっても国産では、プレミオやブルーバード、レガシィ、アコードクラスの大きさはある。
カテゴリ別にいうならば、欧州ではDセグメントに属するサイズのクルマである。
ちなみにセグメントとは…
【セグメント豆知識】
Bセグメント…全長3.85mぐらい。VWのポロやMINIなど。
Cセグメント…全長4.30mぐらい。VWのゴルフやカローラなど。
Dセグメント…全長4.70mぐらい。CクラスやBMW3シリーズ、アウディA4、レクサスIS等
Eセグメント…全長5m以内。 EクラスやBMW5シリーズ、アウディA6、レクサスGS等
Fセグメント…全長5m以上。 SクラスやBMW7シリーズ、アウディA8、レクサスLS等
さて今回登場するのは、去年の春に発売されたばかりのCクラス。
1994年に発売された初代Cクラスから数えて、3代目のCクラスにあたる。
○エクステリア
エクステリアはSクラスを小さくしたような感じで中々スポーティーだが、今回のCクラスの最大のトピックは「エレガンス」と「アバンギャルド」それぞれ別のマスクが与えられていることだ。
(ちなみに本国だと「クラシック」というベースグレードがあり、こちらのマスクはエレガンス同様に、ボンネット上にスリーポインテッドスターが輝く)
※アバンギャルド
※エレガンス
それを反映してか、表紙もエレガンスとアバンギャルド両方が移っている。
しかしメルセデスとしては、アバンギャルドをアピールしたいためか、アバンギャルドを前面に押し出し、表紙上でにエレガンスが占める面積はアバンギャルドの半分以下である。
初代Cクラスにはクラシック、エスプリ、エレガンス、スポーツの4グレードがあり、外観は同じようでも、エレガンスとスポーツでは明らかに運転感覚も違ったが、新型Cクラスにおいてはエレガンスもアバンギャルドも走りに関しては同一である。
どちらが良い、悪いという話ではなく、近年のメルセデスはグレード毎の差異を内面から外面へシフトする戦略をとっているように感じる。
○インテリア
インテリアに目を向けてみると、メルセデスらしく機能的にまとめられたスイッチが目に付く。
エレガンスでは、赤みを帯びたウォールナットウッド、アバンギャルドではブラック基調のブラックバードアイメープルウッドを採用するなどグレードごとにトリムを差別化するのはメルセデスの流儀だ。
ちなみに本国ではエレガンスは少し明るめなカリプタスウッド、アバンギャルドはアルミニウムパネルも選択できる。このあたりは、本国カタログを紹介する時に語ろう。
※エレガンス
※アバンギャルド
以前のメルセデスのパワーウィンドウのスイッチはセンターコンソールにあった。
これは事故が起きたときなどに、どの座席の乗員でも全てのウィンドウを操作できることを狙ったものだが、1998年にデビューしたW220型Sクラスで国産車と同じ運転席側に移されてから、時がだいぶ経ち見慣れたレイアウトとなった。
そういえば、メルセデスのマルチファンクションステアリングも、ウィンカードアミラーも全てW220型Sクラスから始まっている。
冷静に考えると、W220型Sクラスは新世代メルセデスの方向性を示した偉大なクルマなのかもしれない。
○ラインナップ
さて、話はそれてしまったが次はラインナップについて語ろう。
日本仕様として導入されるのは全てガソリンエンジンモデルでC200コンプレッサー、C250、C300である。
このうちC200コンプレッサーとC250はアバンギャルドとエレガンスの2つが選べ、C300はアバンギャルドをベースにAMGスタイリング、AMGホイール、パドルシフト等を採用したスポーツ色の強いアバンギャルドSというモデルである。
排気量はC200コンプレッサーが直列4気筒1.8Lのスーパーチャージャー付き(184ps)、C250とC300はV型6気筒でそれぞれ2.5L(204ps)、3.0L(231ps)となる。
コンプレッサーは日本で言うところのスーパーチャージャーである。
ちなみにドイツでの名称は日本と異なり、C250はC230と呼ばれ、C300はC280と呼ばれている。
またドイツ本国でのガソリンモデルはこの他にC180コンプレッサー(直列4気筒1.8Lスーパーチャージャー付/156ps)とC350(V型6気筒3.5L/272ps)がある。
直4エンジン、V6エンジン共に旧型のW203型Cクラスのマイナーチェンジ時にデビューしたものであり、特に目新しいものではないが、熟成は重ねられて目に見えない部分で進化しているはずだ。
メルセデスはCクラスの場合はいつもマイナーチェンジにエンジンを新しくしてくる。
初代Cクラスは1998年のマイナーチェンジでそれまでの直列6気筒エンジンをやめ、3バルブSOHCのV6エンジンに変更してきた。
2代目Cクラスも2004年のマイナーチェンジ時に、環境配慮型のSOHCからパフォーマンス型のDOHCに変更した経緯がある。
新型Cクラスでもデビュー前はC200コンプレッサーではなくC200ターボで来るとの憶測も一部であったが、蓋を開けてみるとコンプレッサーで来た。
Cクラスはデビュー時は旧来モデルのエンジンを引き継ぐが、マイナーチェンジ時にはエンジンを刷新するというジンクスが出来つつあるようだ。
出たばかりのCクラスだが、エンジンファンにとってはマイナーチェンジが待遠しいのではないだろうか?
○ミッション
ミッションについては、本国では6速マニュアルミッションが標準となるが、日本仕様ではC200コンプレッサーが5速A/T、C250とC300がメルセデスご自慢の7Gトロニック(7速A/T)となる。
多くのメーカーが、トランスミッションについてはアイシンやジャトコ、ZFといったサプライヤーのものを採用しているのに対して、メルセデスのそれは自社製であり、メルセデスのこだわりが感じられる。
○ボディカラー、インテリアカラー
ボディーカラーやインテリアカラーも豊富である。
一昔前までは日本仕様車はある程度インポーターが色を決めてから輸入するのが普通だったが、今ではほとんど本国と変わらない色を用意して、日本に在庫がなければ、取り寄せるのが一般的になっているようだ。
日本でもAMGモデルなど一部に導入されているデジーノだが、本国では普通のCクラスでも選ぶことが出来る。
デジーノの導入も期待したいところである。
※デジーノ(designo)とは、希少価値やより個性を求める顧客の要望に応じて、特別なボディーカラー、シートカラー、インテリアトリムの中から内外装をコーディネートするスペシャルプログラムのこと。
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【メルセデス・ベンツCクラス】
■C200コンプレッサー アバンギャルド
車両形式:DBA-204041
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC直列4気筒スーパーチャージャー付
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C250 アバンギャルド
車両形式:DBA-204052
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHCV型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C300 アバンギャルドS
車両形式:DBA-204054
エンジン形式:272M30
エンジン種類:DOHCV型6気筒
総排気量(cc):2,996
ボアx ストローク(mm):88.0×82.1
最高出力PS/rpm:231/6000
最大トルク kg・m/rpm:30.6/2,500~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
■C200コンプレッサー エレガンス
車両形式:DBA-204041
エンジン形式:271
エンジン種類:DOHC直列4気筒スーパーチャージャー付
総排気量(cc):1,795
ボアx ストローク(mm):82.0×85.0
最高出力PS/rpm:184/5500
最大トルク kg・m/rpm:25.5/2,800~5,000
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:電子制御5速A/T
■C250 エレガンス
車両形式:DBA-204052
エンジン形式:272M25
エンジン種類:DOHCV型6気筒
総排気量(cc):2,496
ボアx ストローク(mm):88.0×68.4
最高出力PS/rpm:204/6100
最大トルク kg・m/rpm:25.0/2,900~5,500
燃料供給方式:電子制御式
ミッション形式:7Gトロニック(電子制御7速A/T)
●ボディカラーデータ
ファイアオパール(590)
カルサイトホワイト(650)
オブシディアンブラック(197)
ペリクレスグリーン(300)
タンザナイトブルー(359)
カーネリアンレッド(544)
キューバナイトシルバー(723)
テノライトグレー(755)
イリジウムシルバー(775)
パラジウムシルバー(792)
サニディンベージュ(798)
●インテリアトリム&カラー
■アバンギャルド
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:レザーツイン
シートカラー:ブラック/リーフグレー
■アバンギャルドS
トリム:ブラックバードアイメープルウッド
シート素材:本革
シートカラー:ブラック/リーフグレー
■エレガンス
トリム:ウォールナットウッド
シート素材:ファブリック(オプションで本革)
シートカラー:ブラック/リーフグレー/カシミヤベージュ
参照:メルセデス・ベンツ Cクラスセダン カタログ(2007年9月版)
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