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雑学その2 イタリアと日本にみるカーデザインの違い [歴史・雑学]


フェラーリ、ランチア、アルファロメオ、マセラティ…
イタリア車のデザインは日本と比べると、個性的であることが多い。


ああいったデザインはイタリア人ならではの感性や優れたデザイナーの力量に
よるものだろうと思っていたが、実はそうではないらしい。


イタリアのデザイン工房、ピニンファリーナでエンツォ・フェラーリやマセラティ・クワトロポルテのデザインを手がけた日本人デザイナー、奥山清行氏の著書「フェラーリと鉄瓶」に興味深いことが書いてあった。


氏によるとデザイナーの力量自体は日本人もイタリア人も大差がないらしい。
むしろ日本人の方がクリエイティブでいい仕事をする人が多いぐらいだそうである。


ただイタリアと日本ではデザインが出来上がるまでのプロセスが決定的に異なる。


イタリアでは一人のデザイナーが最後までプロジェクトに関与する。ドアハンドルからヘッドランプのデザインまですべて一人でこなすので、最後までコンセプトがぶれずに全体的な統一感が出きあがる。
デザイナーの個性がそのまま反映されるから、結果として個性的なクルマが出来る。


対して、日本ではエクステリアとインテリアで担当者が違うなど、プロジェクトリーダーが多かったり、デザイナーの仕事が細分化されていたりする。
個人ではなく組織でデザインに取り組む為に、個人の魅力=個性を消してしまう。


それがデザインの差となって表れているのだという。


日本ではデザイナーから上がってきたデザインも、様々な意見が出され手が加えられ、完成する頃には、当初デザイナーが思い描いてたものとは別物になっていることもしばしば。
  

カーデザインにおけるデザイン力とは、デザインそのものだけでなく、デザインが生み出されるまでのプロセスも大きなウェイトを占めているのだろう。



「ケン奥山」こと奥山清行氏がデザインを手がけたマセラティ・クワトロポルテ




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